2020/04/27 02:38
2017年に5階建ての元縫製工場をダンサーの浅井信好がセルフリノベーションによって、1年かけて完成した「ダンスハウス黄金4422」。
ダンサーだけでなく、学生や地域の人たちも巻き込みながら、名古屋にコンテンポラリーダンス専用のダンスハウスを作ることを目標に進めてきました。コロナウイルス の影響でダンスハウス黄金4422も4月5日より7月末まで閉鎖をしています。
しかし、どんな状況下でも文化の灯火が消えないように、未来を前向きに見続けて、新しいチャレンジを続けていきます。
statement –はじめに–
(現況・背景)
新型コロナウイルスの世界的感染拡大に伴って、芸術が今、何をするべきかが問われています。このような時勢にあるからこそ、アーティストは芸術文化の意味や本質をゆるぎなく問い続け、意欲的に創作や自らの姿勢を発信していくことが必要です。
芸術文化がパブリックに開かれた「公共のもの」であるからこそ、芸術は観客によって守られ、その活動が支えられてきました。しかし、現在は感染及びその拡大予防策として、「社会的距離」の保持が厳しく求められ、劇場、ギャラリー、美術館などの集合施設においては、「健康を守る」という公共性の面から閉館せざるをえない状態が続いています。
(課題)
しかし、今日の状況における芸術文化が公共性を維持しながら、どんな形で観客(公衆)とつながり、助け合い、芸術の力で癒すことができるのかを今一度考えていかなければいけません。
また、他国と比べ公的な助成が極めて少なく、民間の団体や個人のアーティストなどによって芸術文化が支えられてきた日本では、イベントや公演の中止・自粛の多発により、活動資金の枯渇は緊急に迫っています。
公的な支援策を整備し、アーティストを支援する仕組みづくりが求められることはもちろんですが、アーティスト自身が、今まで以上に観客との繋がりをパーソナルに築き、より質の高い感動や価値を提供していくコンテンツの構築・発信が急務とされます。
(対応策・解決策)
「時間芸術」である舞台芸術の魅力は本来、劇場空間という場所だからこそ生み出すことのできるものです。しかし、現在その環境が得られない中、社会的距離を保持しつつ文化芸術の公共性を維持し、観客(公衆)とのコミュニケーションをしていくには、インターネットやSNSというオンラインでの公共空間を活用し、発信し続けることがアートマネジメントにおいても必須と考えます。そこで、「ダンスハウス黄金4422」では、オンラインレッスンや動画・映像によるライブ配信を通じて、国内外のアーティストの活動および情報発信をサポートしていくコンテンツ制作を検討しています。たとえ長期的なリモート環境にあっても、芸術文化が後退・衰退することなく観客の真癒しとなるよう、アーティストと観客をつなぎ、五感で感応しうるコミュニケーションを通じ、新たな価値を生み出していけるHOTな発信を目指していきます。